分譲マンションの騒音問題！知っておくべきトラブルの種類と解決策

分譲マンションでの騒音問題は深刻なトラブルとなり得ます。本記事では、よくあるトラブルとその解決策、効果的な相談先について、くわしく解説します。また、騒音トラブルを未然に防ぐための分譲マンションの選び方もご紹介。快適な共同生活を実現するために知っておくべきポイントをお伝えしていきます。

分譲マンションで起こりうる騒音問題

分譲マンションでの騒音問題は多岐にわたります。そのなかで、とくによく見られるものには、子どもの足音、テレビの音、楽器の演奏音、そしてペットの吠え声が挙げられます。

まず、走り回る子どもの活発な動きが、下の階に影響を与える場合があります。次にテレビの音は、壁や床を通して響くため、とくに夜間などは、ほかの住人にとって不快に感じられます。

また、楽器の演奏音は、コンパクトな分譲マンションでは問題となりやすいです。ピアノやドラムなどの楽器の振動や音が、近隣住戸に伝わりやすく、騒音の原因となります。

ほかには、ペットの吠え声もまた、マンションでは共同生活において悩ましい要素となります。隣人に対する影響が大きく、問題が解決しない限りは続く可能性があります。

マンションの音問題！空気伝播音と固体伝播音

マンションでの音は主に2つの形態に分かれます。

一つ目は「空気伝播音」で、これは空気を介して直接伝わる音です。人の話し声やテレビの音などがこれに該当します。壁を分厚くするか、壁の間に吸音材を取り入れるなどの対策が可能で、空気伝播音の防止が比較的容易です。

もう一つは「固体伝播音」で、これは床や壁の振動によって伝わる音です。上階での足音や楽器の音などがこれに該当します。固体伝播音の防止は壁や床を厚くするだけでは難しく、マンションの特性上、壁や床が隣の住戸と接しているため音が伝わりやすい傾向があります。施工上の対策はあるものの、完全な防音は難しい課題です。

騒音トラブルの解決策や相談先

騒音トラブルに対処するためには、まず最初にマンション管理組合や管理会社に相談することが大切です。相手に苦情を伝え、協力を仰ぐことで解決できるケースが多いです。

その際、具体的な状況や時間帯などを伝えることが重要です。また、市区町村役場や保健所でも騒音問題の相談が可能ですが、行政機関は民間人同士のトラブル解決にはあまり積極的でない場合があります。

解決が進まない場合は、消費生活センターに相談するのも一つの手段です。専門家からどのような対応が適切かアドバイスを受けられる可能性があります。電話での相談も受け付けているので、手軽に利用できます。

最終的には、相手の行為に法的な問題がある場合、弁護士を介して差止請求や賠償請求をおこなうことも考えられます。法的な手続きは慎重に進める必要がありますが、迅速で効果的な解決につながることがあります。

騒音問題を未然に防ぐためには、自分や家族の生活スタイルに合わせてマンションの音に関する造りを細かくチェックしておくことが重要です。物件を選ぶ際には、防音対策がしっかりされているかを確認し、居住環境に対して適切な対策を講じることが、満足のいく住まい選びに繋がります。

騒音トラブルが起きにくい分譲マンションの選び方

理想の住まいを見つけるには、床や壁の遮音性、最上階の角住戸、壁の厚み、吸音材の有無、そして窓やサッシの遮音性を重視することが不可欠です。これらのポイントを押さえ、賢く選ぶことで静かで快適な住環境を手に入れられます。以下でくわしく紹介します。

床の遮音性能を確認する

フローリング材や床のシステムは遮音等級（L値）で評価されます。LL-45または40程度が現在の主流であり、数値が小さいほど遮音性能が高まります。また、重量衝撃音に対する遮音性もLH値で表示され、小さい数値ほど優れた遮音性を示します。物件選びの際にはこれらの数値を重視しましょう。

最上階の角住戸を検討する

最上階の角住戸は直上だけでなく、斜め方向を含めた近隣住戸からの騒音を避けやすい配置です。騒音を最小限に抑えたい場合には、このような住戸の選択が有益です。

壁の厚みと吸音材の充填を確認する

物件の壁には厚みが重要で、とくに重量衝撃音に対してコンクリートの厚みが影響を与えます。床コンクリートの厚みが20cm以上であることが望ましいです。また、壁内に吸音材が充填されていると、騒音被害を軽減できます。

遮音性の高い窓やサッシを選ぶ

窓やサッシは遮音等級（T値）で評価されます。外部からの音を和らげるためには、窓の遮音等級が高いものを選ぶことが重要です。駅や繁華街が近い場合は「T-1」以上、幹線道路や線路沿いは「T-2」以上を検討し、できれば「T-3」のサッシがよいです。

これらのポイントを考慮して物件を検討することで、騒音トラブルを回避し、満足のいく住まいを見つけられます。

まとめ

本記事では、分譲マンションの騒音問題に対する解決策と選び方のポイントを探りました。コミュニケーション強化や管理組合への相談、床や窓の遮音性の確認など、騒音問題を予防する方法があります。理想の住環境を実現するためには、賢明な物件選びが大切。騒音に悩まされず、静寂で快適な生活を楽しむためには、これらのアドバイスを心に留めて物件探しを進めることが肝要です。