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長期に渡って安心して暮らせる分譲マンションの条件とは?

公開日:2021/11/01  


分譲マンションを購入したなら、できるだけ長く安心して住める物件であってほしいと思うでしょう。長く住めるマンションの必要な条件は、寿命と管理が関係しているようです。今回の記事では、長期に渡って安心して暮らせる分譲マンションの条件について考えていきましょう。マンションの平均寿命についても説明します。チェックしてくださいね。

マンションの平均寿命とは?

マンションには、建物の寿命を表す指標として法定耐用年数があります。法定耐用年数とは「資産が本来の目的で利用するのに耐えうる年数」のことで、法律で定められた数値です。法定耐用年数を過ぎると税務上の資産価値はゼロになりますが、建物の状態次第では住み続けることは可能です。

2013年に国土交通省が発表した鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションは、平均68年で解体されており、物理的な寿命ではなく過半数のマンションが解体や建て替えを行ったという数値です。つまりマンションの寿命は68年ということになりますが、100年以上住み続けられているマンションもあります。

整理すると、法定耐用年数が47年、平均寿命が68年となり、それ以上長く住めるマンションも、それ以下で解体されるマンションも存在しているということになります。最長で100年以上の耐久性を備えているマンションもあり、コンクリート造の建物の寿命が120年、リフォームなどの延命措置を行えば最長で150年まで住み続けることが可能であるということです。

マンションの耐久性はどこで決まる?

マンションの耐久性のポイントは、管理体制と建物の構造にあります。

■建物の構造

マンション構造で重要になってくるのが耐震基準で、旧耐震基準(198161日以前に施工された建築物)に基づいて建設されたマンションは、新耐震基準を満たしていません。

新耐震基準では「中規模の地震でほとんど損傷しない、かつ大規模の地震で倒壊・崩壊しない」という基準となっています。震度6強から7に達する程度の大規模地震でも、倒壊を免れる耐震基準が求められているということです。

■メンテナンス

マンションの寿命に大きな影響を与えるのがメンテナンスの問題で、近年に建築されたマンションであれば、長期修繕計画のもと定期的にメンテナンスが施されています。古いマンションでは、20年間以上何も手入れしないままになっていることもあり、寿命が短くなる要因となります。メンテナンスでとくに必要なのが配管工事で、古いマンションには配管に問題があることが多く、配管がコンクリートの中に埋め込まれているため、建て替えるしか選択肢がないという状態です。

■建材の質

マンションで使われているコンクリートの質も寿命に影響し、1970年代のマンションには質の悪いコンクリートが使われていたため、築10年で雨漏りが相次いだという問題が発生しています。また給排水管は錆びやすいメッキ鋼管よりも、腐食に強い塩化ビニール管の方が優れています。

■立地

マンションの寿命はマンションが建っている立地や周辺環境も影響し、日当たりが悪いところではカビの発生、海が近ければ塩害などさまざまな問題が出てきます。中には地盤が弱く、次第にマンションが傾いてきたという実例もあります。

このようにマンションの耐久性はさまざまな条件から得られたりしますが、専門的なものは見極めにくいです。耐久性を高めることは、長く安心して住めることにつながるため、物件をあらゆる視点から見ることが大事です。

長期に渡って安心して暮らせるマンションを見極めるコツ

長期に渡って安心して暮らせるマンションを見極めるには、何を重点に置けばよいのでしょうか?

まず新耐震基準が設定されたのが1981年のため、それ以降に建てられたマンションを選ぶことです。旧耐震基準のマンションがすべて耐震性に問題があるとはいえませんが、もしも耐震改修工事を行うとなれば、多額の工事費が必要となってきます。

マンションを選ぶ際には、できるだけ新耐震基準で建築されたマンションを選ぶようにしましょう。管理面から考えると、日々の清掃やメンテナンスなどが行き届いているマンションを選択するのが賢明です。管理が疎かになっていると、雨漏りやひび割れなどが見落とされ、建物の劣化を早めてしまいます。清掃やメンテナンスを丁寧に行っていると、不具合にも早く気付くことができます。

また共用部分のエントランスや駐輪場、廊下などの清掃がしっかりなされているかをチェックすれば、マンション全体の管理体制が見えてきます。管理体制がしっかりしているマンションを選択することが、安心・安全につながります。修繕積立金が不足しているマンションは、充分な修繕が行うことができず、マンションの耐久性は悪くなります。マンションの収支状況を知ることは簡単にできないため、不動産仲介業者を通して確認してもらいましょう。

まとめ

誰もが安心して長く住める住まいを求めていますが、物件の見た目だけでは判断できません。物件情報をしっかり把握し、疑問に思うことの答えは求めなくてはなりません。分譲マンションを購入する際にはある程度の妥協点は必要ですが、物件の耐久性に関わることに妥協することは避けた方がよいでしょう。

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